岩波新書の「花を旅する」栗田勇著(2001年3月21日刊)を参照しながら、
一年かけて、私も花の文化を考える旅をすることにします。
さて、四月の桜です・・
桜で思い浮かべるのは、西行です。在原業平です。
いわば…日本古典文学の根幹?
栗田さんはどうなんでしょうか…ではみてみたいと思います。
その前に百科事典よリ桜の植物学のおさらいです。
英名の区別
cherry セイヨウミザクラ実を食べるもの
Japanese (flowering)cherry 花を見るもの
ソメイヨシノ染井吉野
P.×yedoensis Matsum.
もっとも普通の花見の対象
明治初年に東京の染井から広がる
オオシマザクラとエドヒガンの雑種
photo byぱんだ雑貨店
「花を旅する」(栗田勇著)の要約(1)……
芭蕉と吉野山 (及の小文) 花に埋もれて陶酔するもの 先人の歌が三つ 「摂政候(藤原良経)の眺めに奪われ」 「西行の枝折(しをり)に迷い」 「かの貞室が是はこれはと打ちなぐりたるに、」
「われいはん言葉もなくて、
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桜ぐるいの系譜
西行(旧暦二月十五日没)
ねがはくは
花の下にて 夢窓疎石(室町) 天竜寺の庭や西芳寺の庭園を作ったことで有名 古跡の目印はしだれ桜 婆娑羅大名佐々木道誉 道誉桜 本居宣長 桜の歌二百首 「死後の奥津城(おくつき)の土盛り森の背景に桜の木を植えよ」 「花を旅する」(栗田勇著)の要約続き(2)
桜 「花を旅する」(栗田勇著)の要約続き(3) 桜への思いいれ
桜と梅 紫宸殿の正面「右近の橘左近の梅」→梅 947(天暦元)年 桜の木の取って代わる 古代民族信仰 花祭り… 春の女神 木花之開耶姫(このはなのさくやひめ)が 桜の木に降りてくる →桜の花の下で遊ぶ 年中行事 桜の下で集まること 桜の大樹の下は聖別された「に・わ」神を祭る場所 神が宿っている聖域言霊の生命力が湧き出す空間 ここで閑話休題。
散ればこそ 文学作品
伊勢物語 源氏物語 枕草子 伊勢物語…はっきり桜の物語 主人公在原業平 |
「花を旅する」(栗田勇著)の要約続き(4)
散る桜への思い
桜は散るということの、象徴的なものなのか?
とことんまで咲ききって、ある時期が着たら一瞬にして思い切って散っていく
花吹雪となって散るというエネルギー
源氏物語と色好み
エロチシズムの極致
もの(目に見えない御霊)のあわれ
色(天然自然の現象のすべて)好み
桜の宴 朧月夜との出会い
光源氏の人生が暗転するきっかけ
「花を旅する」(栗田勇著)の要約続き(5)
続いていく風景
自分ひとりではなく、みんな一緒にというところがあって
桜はマッスだと思う
全体として眺め、咲いて散るダイナミズムのなかに
一緒に入っている。
花筏 の鮮烈な思い出
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補足
花を旅する (日本の花の文化) |
おまけ:2007年さくら列島
河内弘川寺西行庵の桜(2007-04-03)
おまけ:芭蕉というと思い浮かぶ言葉は、
造化の妙です…
花の形:造化の妙について
http://bymn.pro.tok2.com/advent/2004/041216.html
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